Webマーケティングを依頼する際の手順や依頼後の流れを解説
Webサイトの制作と同時にWebマーケティングを依頼すると、高い相乗効果を得られます。しかしWebマーケティングの依頼に際して、分からないことが多く、不安を持たれている担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Webマーケティングを依頼する重要性や方法、手順などを幅広く解説します。Webマーケティングに強い制作会社に依頼する際のチェックポイントなど、重要なトピックもまとめています。
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目次
1.Webマーケティングを依頼する重要性
Webマーケティングを依頼する重要性は、大きく3つの点に分けられます。
1つ目は、専門的なノウハウを活用できることです。外部の組織に依頼するため、客観的な視点から意見をもらえるのも大きなポイントになります。
2つ目は、Webマーケティングの依頼により、チーム編成や運用体制を整える手間が削減されることです。さまざまなセクションでの業務負担が小さくなるため、社内のリソースをより重要な業務へと注ぎ込めます。
3つ目は、Webサイトの制作と同時にWebマーケティングを依頼すれば、より良い効果を得られる可能性が高まることです。以下の記事で、Webマーケティングの施策や成功のポイントについて、詳しく紹介しています。
2.Webマーケティングを依頼する方法
Webマーケティングを依頼する方法は、大きく分けて以下の3つです。
- Webマーケティング会社に依頼する
- Webコンサルタントに依頼する
- Webマーケティングに強い制作会社を選ぶ
上記3つの方法について紹介します。
2-1.Webマーケティング会社に依頼する
1つ目は、Webマーケティングを専門としている会社に依頼する方法です。専門的なノウハウを活用できるため、自社の力だけでは難しい戦略の策定や、施策の実施ができます。
ただしWeb制作とWebマーケティングを別々の会社に依頼すると、両者の施策面での方向性がまとまらないという懸念が想定されます。
さらに窓口が複数になるため、コミュニケーションの手間が増大する可能性も高くなります。認識の相違によって、プロジェクトの進行に影響が出てしまうケースもあるかもしれません。
2-2.Webコンサルタントに依頼する
2つ目は、コンサルティング会社や個人のコンサルタントに依頼する方法です。Webマーケティングの方向性について、専門的な見地からアドバイスを受けられます。ただしWebマーケティング会社の事例と同様、施策などの方向性を統一しにくいという問題があります。
さらに上記に加えて、コンサルティングは「目的達成のためのアドバイス」を重視する傾向にあり、Webマーケティング会社のように「当事者として施策の実施に携わる」とはスタンスが若干異なるケースもあるでしょう。
もちろん、「Webマーケティング会社=施策の実施」「Webコンサルティング会社=アドバイス」はあくまでも傾向であり、必ずしも上の図式に当てはまるわけではありません。
2-3.Webマーケティングに強い制作会社を選ぶ
3つ目は、Webマーケティングに強い制作会社を選ぶ方法です。Web制作会社が、サービスの1つとしてWebマーケティングも手がけているケースもあります。サービス内容は制作会社によって異なりますが、内部施策やコンテンツマーケティングなど、幅広いサポートを提供しているところもあります。
制作・開発もマーケティングも同じ会社で行うため、Webマーケティング会社やWebコンサルティング会社の事例とは異なり、一貫した運用が可能です。窓口も制作会社に一本化されているため、コミュニケーションの手間も削減されます。
Webマーケティングを依頼したい場合は、「Webマーケティングに強いWeb制作会社」も有効な選択肢となるでしょう。
3.Webマーケティングを依頼する手順
Webマーケティングを依頼する手順は、以下の通りです。
- 依頼する業務の範囲の決定
- 依頼先の決定
- ヒアリング・見積もり
- 契約・Webマーケティングの実施
上記の手順について、詳しく紹介します。
3-1.依頼する業務の範囲の決定
最初に、依頼する業務の範囲を決定します。依頼先によっては、「コンサルティングだけ」「マーケティング施策の立案・実施」「調査・ヒアリングから運用までのサポート」など、必要な業務を選んで依頼することも可能です。
依頼する業務の範囲を考える際、業務についての課題をリストアップしておきます。例えば「コンテンツ制作は既存の制作会社がいるが、戦略立案のノウハウがない」「戦略は立てられるが、制作・開発が間に合わない」など、既存のリソースで対応できる業務が分かっていれば、おのずと依頼する範囲が絞りやすくなります。
3-2.依頼先の決定
依頼する業務の範囲に合わせて、依頼先を決定します。例えば「デザイン・映像などにこだわったWebサイトを作りたい」といった場合は、クリエイティブ分野に強みを有しているWeb制作会社を選びます。
「調査・ヒアリング・戦略立案から実行まで、Webマーケティング全般を依頼したい」のであれば、Webマーケティング会社もしくは専門的なノウハウを持っている会社を選ぶのが有効です。
依頼内容に合致した制作会社もしくはWebマーケティング会社(Webコンサルティング会社)をリストアップしたら、比較検討しながら1つに絞っていきます。「候補のなかからどのような基準で依頼先を選ぶか」については、後の項目で詳しく解説します。
3-3.ヒアリング・見積もり
Webマーケティングの依頼先が確定したら、次にヒアリングや見積もりをします。前もって要望を伝え、細かい部分まで決めておくと、契約時や制作時・公開時もスムーズに進められるでしょう。
ヒアリングの際は、しばしばヒアリングシートが使われます。Web制作におけるヒアリングシートとは、Webサイトを作る時に必要な項目を確認するためのものです。「自社の製品・サービス」「Web制作の目的・ゴール」「Webサイトのターゲット」など、さまざまな項目を想定します。
Webサイトの目的を明確化すれば、そこから逆算して制作に取り組めるでしょう。ヒアリングシートを記入する際は、改めて自社のマーケティング戦略の現状や、目的・展望を整理しておきます。
3-4.契約・Webマーケティングの実施
細かな条件のすり合わせができたら、契約し、実際にマーケティング施策の立案・実行に移ります。依頼後も定期的にレポートを確認し、細かい改善点を話し合うことで、Webマーケティングの効果をより高められるでしょう。
Webマーケティングを依頼しても、すぐに効果が出ないこともあります。「効果が出なければスムーズに施策を切り替えたい」と考える方もいるかもしれませんが、一般的にWebマーケティングは、中長期的に実施するものです。
Webマーケティングを成功させるためには、制作側と発注側で良好な関係を保ちつつ、中長期的に取り組んでいく意識がポイントになります。保守性・拡張性を備えたWebサイトの構築・設計や、運用体制を組み立てておくと、中長期に渡って役立ちます。
4.Webマーケティング依頼後の大まかな流れ
Webマーケティングを依頼した後は、以下のような流れで進みます。
- コンサルティング
- 戦略・施策の立案
- 体制構築・施策実行
- 効果検証
一例ではありますが、依頼後の大まかな流れを紹介します。
4-1.コンサルティング
まずはコンサルティングです。具体的には、「現状のマーケティングがどのような状況にあるのか」そして「競合他社はどうなっているか」といった要素を分析します。Webコンサルティング会社は、こういったコンサルティングおよびリサーチを得意としています。
具体的には、以下のような取り組みを実施することがあります。
- ターゲットユーザーへのヒアリング
- ペルソナ設計
- カスタマージャーニーなどの各種設計
- 集客のためのコンテンツ設計
- KPI(KGI)策定
- ナーチャリングシナリオ設計
上記は一例であり、細かな内容はWebマーケティング会社によって異なります。
4-2.戦略・施策の立案
コンサルティングで整理した要件やコンセプトをもとに、Webマーケティングの戦略と施策を立案します。
Webマーケティングの戦略とは、例えば「WebサイトやSNSなどさまざまなチャネルがあるなかで、どのようなポートフォリオを策定するか」「ターゲットに対して、Webを通してどのような付加価値を提供してどのようにコンバージョンポイントに誘導するか」といったテーマがあります。
施策については、戦略からさらに踏み込んで、「Webサイトをライト層に向けてよりポップなデザインにリニューアルし登録・購入までの導線を簡略化する」「SNSにおいてはノウハウ的情報を週に2度投下してエンゲージメントを獲得する」といったものが挙げられるでしょう。
こういったテーマについて、コンサルティング会社とすり合わせを行い施策実行の土台とします。
4-3.体制構築・施策実行
Webマーケティングの戦略・施策が固まったら、体制を構築して施策を実行・運用します。
体制構築では、担当者の役割分担やコミュニケーションフロー、進捗管理の方法などを決定します。特に複数の部署やチーム、コンサルティング・制作会社が連携して活動を進める場合、役割分担とコミュニケーションルールを明確に設定することが重要です。
施策実行においては、実行計画に従ってWebマーケティングの各施策を順次実行していきます。例えば、Webサイトのリニューアル開発・コンテンツ制作・更新、SNS投稿、メールマーケティング、広告出稿などといったものが挙げられます。
4-4.効果検証
Webマーケティングに関する施策を実施した後は、定期的に振り返り・効果検証を行います。Webマーケティングを依頼しても、想定していたような効果が得られないケースもないわけではありません。効果が出ていなかったり、新しい課題が発生したりした場合は、都度対応していきます。
Google Analytics 4など、効果検証に活用されるツールは多種多様で、会社によって扱っているものが異なります。上記のような効果検証を通して、施策の実施を継続し、中長期的にどのような効果が現れるのかを確認します。
5.Webマーケティングに強い制作会社に依頼する時のチェックポイント
Webマーケティングに強い制作会社に依頼する際のチェックポイントは、以下の通りです。
- 制作実績
- 業務の対応範囲
- サポート範囲
上記のポイントについて詳しく紹介します。
5-1.制作実績
Webマーケティングを依頼する際は、制作実績が大きな基準となります。「過去の実績」や「どのようなクライアントと仕事をしてきたか」といった情報を確認することで、制作会社の強みを理解でき、相性が良いかどうかを判断できます。
制作するWebサイトによっては、「大規模サイトの実績」や「多言語に対応しているかどうか」も重要です。新規制作や運用、リニューアルといった「実績の幅広さ」もサービス選定時の参考になります。
5-2.業務の対応範囲
業務の対応範囲も、依頼時に役立つチェックポイントです。Webマーケティングにはさまざまな種類があり、制作会社によって強みも異なります。例えばコピーやデザイン、コラム、動画など、質の高いクリエイティブに対応しているところもあります。
Webマーケティング全体の戦略を立案できるかどうかも重要です。Webサイトのイメージをあらかじめ固めておき、それに合った制作会社を選択すると、プロジェクトをスムーズに進めやすくなります。
5-3.サポート範囲
サポート内容も重要なポイントです。丁寧なヒアリングや、密度の濃いコミュニケーションを実施してくれるところであれば、認識の相違も起こりにくくなります。
先述のように、「コピーやデザインといったクリエイティブの分野をサポートしてもらえるかどうか」も、依頼時の基準になるでしょう。
6.まとめ
Webマーケティングを外部に依頼することは、専門的なノウハウを活用できるだけでなく、社内リソース配分の最適化にもつながります。依頼する方法はさまざまですが、「一貫した運用をしたい」「窓口を一本化したい」などの場合は、Webマーケティングに強い制作会社が良い選択肢になるでしょう。
Webマーケティングを依頼する際は、制作会社に任せる業務範囲を明確にしておくことが重要です。依頼先を選定する際は、「制作実績」「業務の対応範囲」「サポート範囲」の3つが重要なチェックポイントになります。
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