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Web制作のさまざまな情報をご紹介

効果が出るコーポレートサイトの作成手順9 工程と制作会社の選び方

インターネット上で自社の顔となるコーポレートサイトは、掲載する要素やWebデザインなどを吟味したうえで、メインユーザーにとって使いやすいようにクオリティを重視して作成する必要があります。本記事ではコーポレートサイトの定義から作成手順、制作会社の選び方まで詳しく解説します。コーポレートサイトの作成やリニューアルを検討しているWeb担当者は、ぜひ、本記事の内容を参考にしてください。

1.コーポレートサイトの定義や役割

Webマーケティングにおけるコーポレートサイト(またはコーポレートWebサイト)とは、インターネット上で企業の自己紹介と強みなどを明確にアピールすることを目的にするWebサイトです。コーポレートサイトには企業情報やサービス情報など、ターゲットに向けて企業を特徴づける情報を掲載します。サービス情報は別ドメインにてサービスサイトとして別サイト化することも少なくありません。ターゲットは取引先候補となる企業や一般顧客および株主、採用ターゲットなど、自社に関心を持つ全てのステークホルダーとなります。

コーポレートサイトに記載する主な企業情報とは「会社概要」「経営理念」「事業内容」「IR情報」「製品・サービス紹介」「プレスリリース」などです。くわえて、自社の持つストーリーや取り組み、ビジョンなど、企業ブランドを形成する内容もコーポレートサイトで伝えることができます。

2.コーポレートサイトを作成する3つのメリット

コーポレートサイトのメリットは、自社に関心を持つユーザーが求める情報を提供したり、自社がターゲットに向けて発信したい情報を提供したりすることによって、自社と関係する全ての相手とのコミュニケーションを円滑にできることです。コーポレートサイトで実現できる具体的なメリットとしては「自社ブランディング」「信頼度の向上」「新規ビジネス創出・人材獲得」などがあります。各メリットについて以下で解説します。

2-1.自社ブランディングに役立つ

コーポレートサイトでは自社に関する情報を端的に掲載できるため、うまく活用すれば自社の効果的なPRが可能です。例えば、「どのようなものを販売しているのか」「どのような取り組みを実施しているのか」「自社の強みや特徴」などを取引先や顧客およびその候補に向けて発信すれば、同業他社との差別化や企業ブランディングに役立ちます。かつ、ファンの獲得やロイヤリティ向上もコーポレートサイトに期待できる要素です。

2-2.情報開示により信頼度を高められる

インターネット上ではコーポレートサイトが自社の顔としての役割を果たします。しっかりと整備されたコーポレートサイトを提供することによって、自社の存在や最新情報などをユーザーに伝えられ、信頼度獲得につながるのです。

自社の存在を知ってもらう機会は多彩にあるため、自社に興味を持ってくれたターゲットユーザーがアクセスした際に、その目的に応じて魅力的にPRできるコーポレートサイトを戦略的に構築することで、情報発信に積極的だという信頼感を訴求することが可能になります。

2-3.新規ビジネス創出・人材獲得につながる

コーポレートサイトを充実させれば新たなビジネスや求人応募などにつながる可能性があります。逆に、アクセスしても魅力的なコーポレートサイトでなければ自社への関心を失いかねず、機会損失になりかねないでしょう。

コーポレートサイトでは自社に関する情報を具体的にわかりやすく伝えられるため、新たな取引先や顧客、求職者との接点になり得るのです。例えば、コーポレートサイトに自社の業務内容や事例、製品・特長などを掲載すれば新たな取引につながる可能性があります。また、求人メディアや採用サイトなどで自社に関心を持った応募者が詳細情報を求めて、コーポレートサイトを確認するのは一般的だといってよいでしょう。

企業

3.コーポレートサイトに必要なコンテンツ

コーポレートサイトには以下のようなコンテンツを含める必要があります。

3-1.企業理念やMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)・代表メッセージ

自社の掲げる理想や使命、目指すもの、価値観などを伝えることを目的とします。社内外に対して企業の立ち位置や基本的な考え方を共有するために重要なコンテンツです。

3-2.会社概要・沿革

自社の「正式名称」「代表者氏名」「役員名」「事業内容」「所在地」「資本金」「設立日」「プレスリリース」や「沿革」などを記載します。

3-3.IR情報

上場企業には株主や投資家に向けて企業活動や財務状況、株式情報などIR情報を開示することが義務付けられています。また、求職者もIR情報を参考にして企業の将来性を推測し、応募するかどうかを検討する場合があります。

3-4.製品・サービス・事業の紹介

自社に関心を寄せる顧客候補に向けて、自社が提供する製品・サービス・事業内容に関する詳細情報を提供することを目的とするコンテンツです。

3-5.導入事例・実績

取引先にサービスを導入してもらった事例や販売実績などを記載します。具体的な数字や取引先社名などを挙げると、より説得力のあるアピールになります。

3-6.採用情報

応募条件や応募方法などの詳細にくわえて、社員紹介や社員インタビューなど職場の雰囲気が伝わる情報を記載することで求職者にアピールします。

3-7.お問い合わせフォーム・FAQ

コーポレートサイトのユーザーと自社の関係を強化するために重要なコンテンツです。見つけやすさや入力しやすさなど、ユーザビリティを重視して作成します。

以下の記事でコーポレートサイトの制作方法について詳しく解説しています。

コーポレートサイトの作り方・制作のコツと8つのコンテンツ例

4.効果の出るコーポレートサイトを作成する9の手順

効果を出せるコーポレートサイトを制作するためには、事前準備から制作工程までの手順を理解しておくことが非常に重要です。以下でコーポレートサイト制作の準備から制作までの9 ステップについて解説します。

  • ・既存サイトの分析と市場調査
  • ・コーポレートサイトの目的とターゲットの絞り込み
  • ・掲載すべき情報の洗い出し
  • ・サイトマップとコンテンツマップの作成
  • ・デザインの企画・設計
  • ・コンテンツ制作
  • ・Webサイトの構築方法の選¬定
  • ・システム実装・コーディング
  • ・テスト・正式リリース

4-1.既存サイトの分析と市場調査

既存のコーポレートサイトがある場合は、「Googleアナリティクス」などのアクセス解析ツールを使用してコンテンツ毎のページビュー数やユーザーニーズを把握する必要があります。また、検索エンジンでのキーワード分析やユーザーアンケート、インタビュー、SNS経由でのニーズ、競合他社との比較など市場調査も実施しましょう。さらに、ユーザーが求める情報をわかりやすく提供するサイト設計になっているかどうかも検討します。

4-2.コーポレートサイトの目的とターゲットを絞り込む

コーポレートサイトにはさまざまな情報を盛り込むことができます。ただし、膨大な情報を詰め込むだけでは、ユーザーが知りたい情報を見つけにくくなり、逆効果です。

まずは、コーポレートサイトで情報発信する目的を明らかにし、目的に応じて情報を届けたい「ターゲット層」と、伝えたい「メッセージ」を絞り込む必要があります。コーポレートサイトを訪問するユーザーは新規顧客や既存顧客、求職者 など多岐にわたるため、ターゲット層毎に明確な導線、コンテンツ計画を検討し、誰にとってもわかりやすい内容とニーズにマッチしたものでなければなりません。

4-3.掲載すべき情報を洗い出す

コーポレートサイトの目的とターゲットユーザー層を絞り込んだら、次は、目的達成に必要な情報やアピールポイントの高い情報を精査し、掲載すべき情報を洗い出しましょう。

掲載する情報の優先順位はケースバイケースですが、一般的には次の3点を意識して掲載すべき情報を絞り込みます。

  • ・ターゲットが求めている情報
  • ・自社ならではの特長や強み
  • ・外からは見えにくい社内での取り組みなどを伝えられる情報

4-4.サイトマップとコンテンツマップを作成する

サイトマップによりコーポレートサイトに掲載するコンテンツの階層を検討していきます。コンテンツボリュームの大小やテーマ性により、大分類→中分類→小分類を第2階層→第3階層、第4階層、と必要に応じて階層化していきます。

そのサイトマップにどのような情報を掲載していくかをコンテンツマップに展開し、詳細に計画していきます。この段階で、ページ毎のコンテンツはユーザーニーズを満たしているか、ボリュームは適正か、などを検討していく必要があります。

それらが精査されてはじめて、ページ毎の設計図ともいうべきワイヤーフレームにより、ナビゲーション設計、コンテンツの配置やボリュームを定義していきます。

4-5.デザインを企画・設計する

上述の市場調査や情報設計に基づき、掲載する情報の優先順位を意識しながらコーポレートサイトのデザインを企画していきます。

Webサイトにおけるデザインとは、メニューやコンテンツの配置、文字フォントやサイズなどです。Webデザインは単に色や画像などビジュアルイメージだけでなく、ユーザーの目に触れるもの全てを意味します。

Webデザインを制作する際に最も重要な点はUI(ユーザーインターフェース)を高めることです。ターゲット層のニーズや使いやすさをしっかりと想定したうえでWebデザインを設計する必要があります。ユーザーが求める情報が見つけやすいWebデザインや、視認性が高くスムーズに読めるWebデザインが自社への好感度を上げるのです。

例えば、若い女性がターゲットであれば色使いやフォント、画像やイラスト、別のページに遷移するボタンなどを可愛らしいものにすると、親近感を持ってもらえるでしょう。また、視力にトラブルが出てくるシニアがターゲットの場合はフォント種類・サイズ・太さを工夫して見やすい表示にし、楽に読めるようにすることがUIを高めます。また、コンテンツ配置の優先順位もメインターゲットのニーズに合わせましょう。

4-6.コンテンツを制作する

コーポレートサイトのコンテンツにはテキスト(コピーやコラムなどの文章)、写真・動画やグラフィックなどがあります。コピーライターやライター、カメラマンやWebデザイナーなど各分野の専門家が、企画に沿って各コンテンツを制作していきます。

4-7.Webサイトの構築方法を選ぶ

コーポレートサイトを自社で作成する場合は、全てゼロから作成する「フルスクラッチ」や「CMS」(コンテンツ・マネジメント・システム)で作成する方法があります。

HTMLの知識がない方でもWebサイトの新規開設や情報更新が簡易にできるシステムのことを、「CMS(Contents Management System)」といいます。オープンソースと呼ばれる無料公開ソフトから、何百万以上するパッケージまで無数のCMSが存在しています。その規模や用途、関係する部署数や担当者数などにより、その選択肢が分かれてきます。

4-8.システム実装・コーディングを行う

Webサイトを稼働させるシステム実装を行います。また、UIに関するコーディングも実施しなければなりません。これは、Webサイトが設計通りに表示されるようにコンピューター言語を記述していく作業です。この実装は技術力が求められる部分で、制作会社によって成果物に差がつく部分でもあります。

4-9.テスト・正式リリース

作成したコーポレートサイトのファイルをインターネット上にアップロードし、企画した通りに動作するかのテストを実施します。テスト後は必要に応じて不具合などの修正が必要です。ここまでの工程を経て、コーポレートサイトを正式にリリースします。

5.コーポレートサイト作成で意識したいポイント

コーポレートサイトを作成する際に意識すべきポイントは以下の通りです。

  • ・CI(コーポレートアイデンティティ)の整理
  • ・マルチデバイス対応
  • ・リリース後の保守運用性

各ポイントについて以下で解説します。

5-1.コーポレートアイデンティティを整理する

コーポレートアイデンティティ(CI)とは「自社らしさ」です。CIは企業理念や製品・サービスの個性から企業のテーマカラーなどビジュアルの特徴、社員の行動指針まで多岐にわたります。なかでも、言語化したCIをビジュアル化したものをVI(ビジュアルアイデンティティ)といいます。

コーポレートサイトを制作する際はCIを整理し、自社の魅力を十分に表現できるVIになるように意識しましょう。

5-2.マルチデバイス対応を意識する

コーポレートサイトを訪れるユーザーのインターネット環境はスマートフォン、タブレット、パソコンなどさまざまであり、ディスプレイのサイズが異なります。コーポレートサイトを制作する際は、どのような環境やディスプレイからアクセスしても快適に閲覧できる対応を意識しなければなりません。そこで重要なことが、マルチデバイスに対応して快適に閲覧できる表示に自動調整するレスポンシブWebデザインの採用です。

マルチデバイス対応はアクセスビリティを高めます。どのような環境や属性の人でも快適にWebサイトを利用できるようにすることで離脱を防ぎ、ユーザーとの関係強化につながります。

5-3.リリース後の保守運用性にも気を配る

コーポレートサイトは自社の企業情報を公式に伝えるものであるため、記載内容に変更が生じた場合はただちに更新しなければなりません。また、社内の動きや新しい取り組みなどを随時掲載していくことによって、活気のある企業というイメージを高めることができます。そのため、リリース後も手軽に修正や更新ができるようなコーポレートサイトを制作しておくことが重要です。

ブランディング

6.コーポレートサイトと合わせて作成を検討したいWebサイト

サービスサイトやオウンドメディア・ブログ、採用サイトも、コーポレートサイトと合わせて作成を検討するとよいでしょう。それぞれのWebサイトの定義・目的・重要性やコーポレートサイトとの違い、作成するメリットや、コーポレートサイトと別に作成する必要があるケースについて、以下で解説します。

6-1.サービスサイト

サービスサイトとは、自社が提供する製品・サービスの詳細を掲載し、リード獲得や販売推進を目的とするものです。コーポレートサイトで製品・サービスに関するコンテンツのボリュームを十分に取れない場合や、より多くの情報を提供したい場合などは、サービスサイトを別途設ける方がよいでしょう。また、複数の事業を展開している場合、サービスサイトも事業ごとに作成することがおすすめです。

以下の記事でサービスサイトを別途作成する基準について詳しく解説しています。

コーポレートサイトとサービスサイト、分ける?統合する?目的別で解説

6-2.オウンドメディア・ブログ

オウンドメディアとは自社が所有するメディアであり、Webマーケティングにおいては一般的に、ユーザーに役立つ情報を発信するWebサイトやブログを指します。オウンドメディア・ブログを作成するメリットは、見込み顧客や既存顧客との接点を創造・強化することによって認知度やロイヤリティ向上につなげられることです。

コーポレートサイトが自社の特徴を端的に紹介するものであることに対し、オウンドメディア・ブログはより具体的にケース別の情報提供をしてユーザーのニーズに対応するものといえます。製品・サービスや自社の認知度向上、リピーター獲得に力を入れたい場合は、コーポレートサイトとは別にオウンドメディア・ブログを作成するとよいでしょう。

6-3.採用サイト

採用サイトとは、自社の求人情報や特徴などについて、外部の求人サイトよりも質・量ともに充実した内容を掲載することによって、自社の強みや魅力を採用ターゲットにアピールするためのものです。採用サイトを作成することによって社風や価値観、求める人材像や職場の雰囲気なども伝えることができるため、自社に合った人材からの応募を集めやすくなります。採用ターゲットに向けて情報提供したい場合、コーポレートサイトとは別に採用サイトを作成することがおすすめです。

以下の記事で採用サイトの作成方法について詳しく解説しています。

「採用サイト制作で成功する5つの要件や作成手順と制作会社の選び方」

7.コーポレートサイト作成を発注する際の制作会社の選び方

コーポレートサイト作成を制作会社などに依頼する場合、主な比較基準は制作会社から出してもらう見積と提案書の内容、実績や得意分野、担当者の対応品質です。

以下の記事で制作会社の選び方について解説しています。

「コーポレートサイトでおすすめの制作会社選びと効果的なデザイン・構成要素」

7-1.提案や過去実績で比較する

コーポレートサイト作成を発注依頼する場合は、複数の制作会社の提案を比較して検討するのも1つの手です。制作会社によって得意分野やこだわり、対応範囲は大きく異なり、比較することで自社に合った制作会社を見つけやすくなります。

比較というと、「相見積もり」という言葉にもあるように、制作費用を中心に制作会社の提案を比較することが想像されますが、実際のところ、比較すべきポイントは費用以外にもさまざまです。コーポレートサイトは自社ブランディングやステークホルダーへの訴求、採用ターゲットへのメッセージ提示といった重要な役割があり、それらの目的を果たすには、Webサイトとしての情報設計、デザイン・UI、コピーの完成度、コンテンツの充実度といったポイントも慎重に検討する必要があります。また、Webマーケティング戦略の面からの提案や制作にあたってのサポート体制なども比較しておきたい点です。

可能なら制作事例もチェックし、制作会社がこれまでに手掛けきたWebサイトのデザイン・UI/UXのレベルやクオリティについても比較しましょう。

7-2.担当者の対応品質

複数の制作会社に相見積もりを出す際は、担当者の対応品質も重要なチェックポイントです。明確でわかりやすい説明をしてくれるなどコミュニケーション力が高く、きめ細かい打ち合わせを行うなど丁寧に対応してくれる担当者が在籍している制作会社を選びましょう。また、担当者が幅広くレベルの高い知識を有しているかも大切です。

Webサイト制作に留まらずWebマーケティングやコンサルティングについてもハイレベルの知識・経験を持っているか、コーポレートサイトの企画・制作から運用・保守までのフルサポートを任せられる相手かどうかなどを、じっくり考えるようにしてください。

8.まとめ

コーポレートサイトの作成手順としては既存サイトの分析・市場調査からシステム実装・コーディング、テストと正式リリースまで多くのステップがあります。各工程で高い専門スキルが要求され、各分野で豊富な知識と経験を持つ専門家が在籍している制作会社に依頼することで、効果につながるコーポレートサイトに仕上がります。ただし、制作会社選びにはコツがあります。自社の業種に合った実績を持ち、担当者が綿密な打ち合わせを行う制作会社を選ぶことが大切です。

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